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  • 2018/02/13(火)
  • 『「悔しい!」が原動力! 農業一本で生きていける仕組みを作りたい』― 中村 侑貴さん

 

中村 侑貴さん

勤務先:奈良県奈良市水間町

株式会社空土

 

 ~「悔しい!」が原動力! 農業一本で生きていける仕組みを作りたい~

 

 

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\新人さんの正直な気持ち/

農業が気になるな...だけど、

どんな人が「農業で働きたい」と考え、

実際に働きはじめているのだろう...

と、ふと考えたことはありませんか?

自分と似てる?ちょっと違う?

そこで今回、農業人生をスタートしたばかりの新人社員さんへ、

直撃インタビューしました!

 

2018年1月、奈良県奈良市にある「株式会社空土」へ入社した中村さん。

奈良県生まれの26歳。両親は兼業農家。

前職は総合レジャーの会社で働いていました。

彼が"農業"へ辿り着くまでの道のりに迫ります!

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■■■ 中村さんは、どんな学生時代を過ごされたのですか?

臨床心理学が学べる大学へ進学しましたが、第一志望の大学に落ちてしまったんです。

悔しい...でも仕方がない、第二志望の大学へ進学することになりました。

もちろん気分は落ち込みますが、やさぐれているばかりではもったいない!!!

学費を納めるんだから、大学を最大限使い切ってやる!!

そう決意し、朝から晩まで大学へ最大限ずーっといる学生になりました(笑)

勉学はもちろん、高校でいう生徒会のような"学生自治会"という組織に所属して、ボランティア活動をしたり、非行少年防止の活動に参加したり、来るもの拒まずをモットーに、大学を通じて、数えきれない程たくさんの人や物事と触れ合いました。

その時に出会った先輩や仲間たちは今でも大切な宝物になっています。

 

■■■ 「悔しい!」がキッカケになって行動を起こしたんですね(笑)

もう一つありますよ(笑)。学生時代に大変お世話になった大学職員を目指しましたが、残念ながらご縁がありませんでした。

悔しい...でも仕方がない、フリーターになりました。  

その時に住んでいたのが、日本酒造りで有名な京都市伏見区。

今までどちらかといえば苦手であった日本酒の美味しさに出会いました。  

自分、食わず嫌い、やらず嫌いは大嫌いなんです!

座右の銘は「両極端を知って、ニュートラルであれ。」  

唎酒師の資格を取得するなど、"日本文化"や"食"の魅力にのめり込んでいきました...。

 
 

 

 

  ■■■ 農業の仕事に就く前のお仕事はどんな内容だったのですか?

フリーターを1年経験した後、知り合いのご縁をいただき、比較的規模の大きな総合レジャー会社へ就職しました。

温泉施設やグランピング、レストランなど様々なレジャー施設を運営する会社で、入社間もない時期からレストランの責任者を任されていました。

企画からマーケティング、現場の接客も経験し、それなりに充実しているような気もしていました。

しかし、経営者の判断が「コスト」の物差しばかりで、意見を発しても問答無用で却下。

自分達スタッフに対する眼差しも、「コスト」なのかな?と感じることも...。

少しずつ、転職を意識しはじめました。

 

■■■ 農業、そして「空土」との出会い

実は、父親が米や野菜を作る兼業農家で、自分にとって農業は身近な存在でした。

しかし、サラリーマンをしながら週末農作業をする父を見て、農業一本で生きていくことができないのか?と日頃疑問に思っていました。

「農業をやってみたい。農業だけで生計を立てていきたい。」

地元奈良県の農業の求人をインターネットで検索している中で「農家のおしごとナビ」に掲載されていた「空土」の求人ページを見つけました。

家業としてではなく、「会社」として農業を成り立たせている点に強く惹かれ、応募を決意。

フリーター時代に出会った日本酒に関わる、酒米を作っていることも魅力の一つでした。

 

 

 

■■■ 入社後「空土」という会社をより深く知ってみて、印象に残っていることはありますか?

まだ入社して約1ヶ月。営業担当としての名刺をいただき、様々な経験を積ませてもらっています。

そんな中、当社では、2.1mm以上の粒の大きな主食用のお米をブランド化しているのですが、粒を大きくするためには、確かな技術が必要であることを知りました。

ご存じの通り、日本酒はの原料の酒米を削る工程がありますので、粒の大きさの基準も非常に厳しいです。

酒米づくりの技術があってこそ、主食用のお米に活かされているのです。

しかし、実を太らせることができても、実が重いと、収穫時に穂が垂れ下がって稲刈りが難しく手間という問題もあります。

他人が嫌がることをやる。手間暇をかける。

空土という会社は、その一つ一つが出来ているからこそ、自信を持った商品を生み出すことが出来るのだなと感じています。

また、職場の雰囲気は、以前の職場と比べて人数が少ないこともあり、ありきたりな言葉ですが、本当にアットホームです。

社長は知識を余すことなく伝えて下さいますし、相談にも親身になって様々な角度から意見をいただけます。

今は冬の農閑期ですが、春からは体力的にも精神的にも大変な農繁期に突入します。

それまでにどれだけイメージトレーニングができるか、社長や先輩に話を聞きながら勉強中です。

  

■■■ 農業の仕事って、今までの仕事と比べてどう違いますか?

社長は言います。

「農業はアホでもできるけど、アホではできひん。」

確かにそう思います。

農業は作物相手なので、当たり前ですが、植物は言葉を発しません。

接客業ですと、相手は人間ですので、言葉や仕草などで要望を発信して下さる機会が多くありました。

その分、その場で判断し、対応する、受動的かつ臨機応変な動きがより求められたと思います。

一方で農業は、周りの環境や作物をよ~く観察し、先々まで予想する。想像力を働かせることがとても大切。

こちらの対応が遅いと、取返しがつかないことも多くあると聞きます。

自然や植物相手であることが農業の難しさであり、日々勉強だなと感じています。

 

 

■■■ 中村さんの夢は何ですか?

第一に、農業一本で生きていける仕組みを作りたいです。

農業一本で経営している今の会社の成長の一翼を担うことで、勉強していきたいと考えています。

また、”今時の若い者は...”という言葉は正直嫌いなのですが、「食育」に関しても危機感を感じています。

親の農業を見て育ち、飲食に携わった人間として、大切な食べものを「何気なく食べている」状態でよいのか?と思うのです。

大切な食べ物ができるまで、どんな年月がかかっているのか?

より小さな頃から知って欲しいと考えています。

どのようなカタチで夢を実現するのはまだ未定ですが、作物と向き合うだけでなく、農業一本で生きていける基盤を作り、さらには発信する...そんな農業人を目指したいと考えています。

 

 

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学生時代から、色々な経験を積み、全てのツナガリから今の仕事に辿り着いた中村さん。

「悔しい!」という挫折もありつつ、前向きに進んで行く姿が印象的でした。

農業を"発信する"中村さんの姿を見ることができることも遠くないかも?!

冬の寒い中、撮影にもご協力いただきましてありがとうございました!

またお邪魔します!

 

中村さんが働く「株式会社空土」で働きたい方は、

▼「空土」のロゴマークをクリック!!▼

 

 

 

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